「どの部分にも細やかな神経が行き届かなければならない。細部は全体のためにあり、全体は細部によって生かされるからである。」
今日まで豊田市美術館で開催されていた
東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画にあった、東山魁夷制作ノートの言葉です。
いろんな事に通じる言葉だな、と思います。
先週開催したメヘンディブートキャンプで、
「メヘンディを描くとき、一番心がけていることは何ですか?」
という質問があり、私は
「細部まで手を抜かない事、丁寧に描く事」
と答えました。
例えば、ほんの少し、切れた線をそのままにしておいたり、
線と線のつなぎ目を適当に描いたり。
本当に細かい事だけれど、こういう事を放置してしまうと
全体から適当な印象を受けてしまう。
だから私は、綺麗な作品に仕上げるために、
細かいところこそ、手を抜かずに丁寧に描く。
こういうお話をしたものの、
果たしてこんな当たり前の事を答えて良かったのかな?と思っていた矢先、
東山魁夷さんの制作ノートに同じ意味の言葉があるのを知り、
なんだか感動して胸がジーンとなりました。
細かいところこそ丁寧に。
当たり前の事だけれど、
東山魁夷さんほどの画家でも神経を使っていた大切な事。
そして、当たり前の事だからこそ、
ついついおろそかにしがちな事でもあるかもしれません。
普段から大切にしている事ではありましたが
東山魁夷さんの言葉として聞いた事で、改めてピリッと身の引き締まる思いがしました。
これからも、細部まで手を抜かず丁寧に、丁寧にメヘンディを描いていこうと思います。