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「メヘンディが消えると願いが叶う」
なんていう話が出て来たりしますが…
これ、日本以外で言われているのを聞いたことがありません。
もちろんインド現地でこんなことを言っても「何それ?」という顔をされますし、
ヒンディー語、英語の洋書も含め、書籍に記載されているのも見たことがありません。
(もし書籍などに記載があるのをご存知の方がいらっしゃったら、
ぜひご一報ください!)
同じく「~すると願いが叶う」というモノで有名なのが、ミサンガ。
身につけているミサンガが切れると願いが叶うと言いますが、
ミサンガの場合、途中でゆるくなることもあるし、結び目がほどけてしまうこともあり、
切れるかどうかはわからない状態です。
それに対してメヘンディは「必ず消える」のを前提とするものです。
すなわち「消えると願いが叶う」と言うのは
「絶対願いが叶う!」ということになってしまいます。
いやいやまさか、そんなはずはありません。
確かにメヘンディは魔除け・お守り的なものとも考えられています。
でも、魔法ではないので、メヘンディを描いてそれが消えるだけで
願いが叶うということはありません。
吉祥のものとされるヘナや、模様を体に纏うことで
自分自身の心が満たされたり、
祈りや願いを預けたメヘンディやその模様を見ることで
その意識を継続して持つことができ、頑張ろうという気持ちがわいてくる。
これがメヘンディの持つ力ではないか、と思います。
「消えると願いが叶う」のではなく、
「祈りや願いを叶えるための意識や努力が持続するお守り」
と思ってもらうのが良いのではないかと。
パワーストーンや神社のお守り、アクセサリーや大好きな服、お化粧、
思い出の品や写真、言葉や大切な人など。
人の気持ちや意識に力を与えてくれるものは、人によって様々です。
メヘンディに消えることで願いを叶える力はありませんが、
自分の気持ちを上向き・前向きにするためのアイテムのひとつとして、
メヘンディを楽しんだり、大切にしてもらえればいいな、と思います。
余談ですが、ハート*フールのスズケーの知る限りでは、
「メヘンディが消えると願いが叶う」は、
昔、あるヘナアートスクールのフランチャイズの1つが使いだした
宣伝のための「キャッチフレーズ」的なもので、
当時はスピリチュアルビジネス全盛期だったこともあり、
「宣伝や集客としてうまいやり方だな~」と感心した記憶があります。
「メヘンディが消えると願いが叶う」というスタンスでやっているのも、
このフランチャイズ店でメヘンディを習った方ばかりです。
その店舗も現在はフランチャイズをやめて独自のスクール運営をしており、
新しいスクールでは「メヘンディが消えると願いが叶う」という宣伝はしていないようなので、
この考えは日本国内でも、徐々に消えていくのではないかと思います。
(実際に、一昔前に比べると、あまり見かけなくなりました)