最近はメヘンディを自分で描いている人が、どんどん増えてきていています。
きれいな線・安定した線をひくスキルの高い人もとてもたくさんいらっしゃいます。
そういうたくさんの人の中で、一歩抜きん出て人に覚えてもらうには
やっぱり「その人らしい作品」を生み出せるようにならなければいけない気がします。
例えば、マリア書房さんから発行されているメヘンディの書籍。
この書籍に掲載されているアーティストさん達の作品は、
たとえ名前の明記がなくとも、
その作品の写真を見れば大体「あ、これは誰々の作品だな」ということがわかります。
線の引き方だったり、図案だったり、ポイントは色々ありますが、
それぞれの作品に「その人らしさ」が現れているからです。
メヘンディは、ただ描くだけならば誰にでもできますし、
すぐにお金を頂いて「プロ」として活動することも出来るようになりますが、
私はできれば、単なるボディペイントのプロではなく、
自分の作品そのものでお客様がついてくださる
本当の意味での「アーティスト」を目指していきたい、と思っています。
何でも描ける何でも屋さんもいいですが、
それよりもどんな作品からでも「ハート*フールのスズケーの作品」と、
見てわかってもらえるような
「個性のあるメヘンディ」「自分らしいメヘンディ」が描きたいのです。
ではその「個性のあるメヘンディ」「自分らしいメヘンディ」って、
どうやって見つけていけばいいのでしょうか?
基本的にはやはり、とにかくたくさん描くことだと思います。
いいなと思うものがあれば、どんどん真似をして描いてみる事です。
ただ、私がお勧めするのは、
参考になるものを「見ながら描く」のではなく、「見ないで描く」ことです。
まず、自分がいいな、と思うデザインのものを見つけます。
他の方の描いたメヘンディの作品でもいいですし、
身の回りに溢れている様々なデザインを参考にしても良いと思います。
服やショールやカーテン等の布、本やポスター、アクセサリーや建築物など、
素敵なデザインは、いろんなところに隠れています。
日頃から自分がきれいだと思う事を見つけて、記憶にとどめておく事がとても大切です。
自分がいいなと思う、参考となるものが見つかったら、
まずはそれをじっくり観察します。
どういった図案が組み合わさって出来ているデザインなのか、
自分が好きなのはどんな部分なのかなど。
全体だけでなく、細かなこともにも気をつけながらじっくり見ていきます。
納得行くまで見終えたら、いよいよそれを参考にメヘンディの図案として描いていきますが、
その際、できるだけ元となるデザインは見ないようにします。
そうすることで、元のデザインと全く同じだったり、ほとんど同じではなく、
元のデザインを踏まえつつも
自分の頭の中のオリジナル要素やアレンジが入った作品が出来上がります。
(「見ながら描く」と、どうしても丸々コピーのような作品になってしまうので、
あんまりおすすめはしません。)
これを繰り返していく事で、だんだんと
自分の得意なアレンジ方法や、得意なタッチ、雰囲気が自然と形になっていきます。
どんな物を参考にして描いたとしても必ず残る雰囲気・作風。
それが「個性のあるメヘンディ」「自分らしいメヘンディ」につながっていくと思います。
メヘンディを描き始めたばかりだと、
自分の方向性等、色々模索してしまう事も多いですし、
私も常々、自分の作風や描いているものについて行き詰まったりしているのですが、
ジャンル等気にせずに、どんどん描いていきながら
自分の個性を見つけて伸ばしていくことが出来ればいいなと思っています。
そしてその作品を見て、
「この人に描いてもらいたい」
と思ってもらえるようになれれば、最高です。