最近ハート*フールが力を入れている、マタニティ・メヘンディ。
妊婦さんのお腹に描くメヘンディは、
妊娠中という特別な時にだけ楽しめるステキなアートです。
もともとは、北アフリカや中東の伝統的な習慣で、
元気な子が産まれてくるよう願いを込めたり、
邪悪なものに狙われやすいとされている妊婦や胎児の魔除けとして、
妊婦さんのお腹や産後のお腹にヘナを施すものでした。
近年は、欧米諸国でも、
お腹の大きい時期を楽しく過ごすファッションや思い出のひとつとして
人気があるようです。
さて、妊婦さんのお腹をヘナで美しく飾るこの文化、
ハート*フールでは「マタニティ・メヘンディ」と呼んでいますが、
実は、「マタニティ・メヘンディ」というのは
私が勝手にそう呼んでいるだけの造語。
インドや中東には「マタニティ・メヘンディ」という言葉はありません。
「メヘンディ」というのは、インドの言葉であるヒンディー語で
「ヘナを使って肌を染めること」または、ヘナそのものを指します。
そして、インドには妊婦のお腹にメヘンディする習慣はありませんし、
妊婦さんのお腹をヘナで飾る習慣のある北アフリカや中東では
ヒンディー語である「メヘンディ」という言葉は使われていません。
そもそも「マタニティ」は、英語ですし…
モロッコは、「マタニティ・メヘンディ(妊婦さんのお腹をヘナで飾る行為)」が盛んな国ですが
ヘナやメヘンディのことは、
単に「ヘンナ」と呼ぶことが一般的です。
そして、妊婦さんのことはアラビア語で「ハーミル」と言うそうですので
モロッコでは「ハーミル・ヘンナ」とでも呼ぶのでしょうか?
(でも多分、単に「ヘンナ」と言うだけなのかと思いますが。)
どなたかご存知の方、いらっしゃいましたらご教授ください!
「マタニティ・ヘナ」は、欧米圏でよく使われている言葉。
世界的に見て、おそらく、
この言葉が一番多く使われているのではないかと思います。
私自身も、当初は「マタニティ・ヘナ」という言葉を使っていたのですが
「いつもは“メヘンディ”という単語を使っているのに、
妊婦さんのお腹に描くときだけ“マタニティ・ヘナ”と呼ぶのではややこしいであろうか…」
と思い、かなり一般的ではない言葉ではありますが
ハート*フールの活動として「マタニティ・メヘンディ」と呼ぶことにしたのでした。
そんなわけで、「マタニティ・メヘンディ」とは、
伝統的な呼び方ではない造語であること、
うっかり「マタニティ・ヘナ」という単語が出ても、
「マタニティ・メヘンディ」と同じものであることを、
さっくりと、頭の中で知っておいていただければと思います。
今月もあと1件、マタニティ・メヘンディの予定が入っています。
今度はどんなモノを描こうか…
考えるだけで、今からワクワクします。