最近日本でも、ヘナや、メヘンディに関する情報を多く目にするようになりました。
ハート*フールがメヘンディ・ペイント活動を始めた2001年頃に比べれば
「ヘナ」という言葉を知っている方もずいぶん増えました。
メヘンディはまだまだ…と言ったところですが、
メヘンディのペーストの元となるヘナは、
毛染めやトリートメントとして、美容院などで広く普及してきています。
ヘナの需要を知り、ヘナに関するビジネスもチラホラ見かけるようになりました。
ヘナに関するビジネスで、一番良く目にするのが
スクールで「ヘナ・インストラクター」の資格をとり、ヘナのプロとして、活動しよう!というもの。
いくつかの団体が、それぞれ独自の「ヘナインストラクター資格」を発行しています。
では、この「ヘナ・インストラクター資格」って、一体どんなものなのでしょう?
ヘナ・インストラクターの資格は、
その資格を発行しているスクールや団体によっても異なりますが
大体が「ヘナハーブケアーのインストラクターを指導し、養成する」というもの。
決められた時間講座を受講することで資格が取得できます。
そしてその講座内容には、ヘナを使ったヘッドマッサージが含まれることがほとんどです。
そして、スクールの宣伝には
「ヘナインストラクター資格をとって、ヘナのプロとして仕事もできる」
と、あたかもこの資格を持っていれば、
サロンを開いてお客さんの髪にヘナを施せる…というような説明をしていることもありますが、
実際には、ヘナを使ったヘッドマッサージを仕事とするには、
美容師の国家資格が必要となります。
2001年からヘナは、植物で初めて化粧品として認可が下りました。
現在日本には、化粧品登録されたヘナと、雑貨扱いで輸入されたヘナの2種類があり、
美容院では化粧品登録のヘナしか扱えません。
首から上にヘナを塗ったりする場合は、美容師法が適用され、
必ず、美容師の国家資格が必要になります。
ヘナ・インストラクターの資格をとったからと言って、
美容師資格なしにヘナをお金をとってお客さんに塗るのは、
法に触れますので、ご注意ください。
髪を染めを目的とせず、「トリートメント」「アーユルヴェーダ」だと言っても、
首から上にヘナを塗ったりする場合は、美容師法が適用されます。
インストラクターの資格は、結局、 そのスクールが独自で発行してるものですから、
そのスクール外では効力がありません。
私のところにも以前、ヘナインストラクター資格に関する質問がきたことがありますが、
個人で楽しまれたり、ご家族にヘナを塗られるだけでしたら、
あえて、資格を取る必要はないかと思います。
ヘナの日本での歴史は浅く、
ヘナをどのように日本人の生活に取り入れて行くかには、
様々な可能性があると思います。
ヘナという植物が、まだまだ日本に浸透していない今だからこそ、
「ヘナインストラクター資格をとればサロンで施術できる」と拡大広告をするのではなく、
きちんとヘナに関する法についても説明し、
その上で、ヘナを正しく扱える人材を育てていってほしいな、と思います。
ちなみに、メヘンディ・ペイントには、資格は必要ありません。
メヘンディ・アーティストの資格については、
2011年01月10日の記事で触れていますので、
興味のある方はそちらをご覧ください。